ヨーロッパのサバイバル文化から
16世紀頃から始まるヨーロッパの大航海時代は、アジア大陸や新大陸にまで足跡を残す、西洋世界の初めての自分発見の旅とも言えるものでした。そしてその旅のさなかで香辛料がヨーロッパ人たちを待っていたのでした。
ヨーロッパ人は香辛料を主に三つの目的で使っていました。調味料、宗教儀式での焚香、そして化粧品としてです。そのため、新しい味と香りを求めて文字通り世界中を探し回っていたのです。貿易業者は古い歴史を持ったアジア大陸に新たな可能性を求めて到来し、中国やインドなどで古代より使われていたたくさんの香辛料を大量に買い付け、危険を冒して船や陸路で自国に持ち帰り、高額で取引したのでした。
緯度の高い地理的な事情から、ヨーロッパ諸国は食物の貯蔵に苦労していました。季候のよいときや収穫の季節にまとめて食料を確保し、残りの時期はそれを貯蔵して、何とか生き延びていました。そのため、より効果のある防腐・防臭効果のある香辛料を見つけることは、直接死活問題となっていたのです。